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Boron Molecular社のRAFT重合反応について

2021年4月1日

本記事はBoron Molecular 社ウェブページからの抜粋です。また本記事中のRAFT重合関連の製品詳細については下記販売代理店様にご確認くださいますようお願いします。

長瀬産業様スペシャリティケミカル事業部

Boron Molecular社では研究開発からコマーシャルスケールまで、グラム単位から数百キログラム単位でのモノマーやポリマーの受託合成が可能です。前回第5回ブログでは同社のアニオン重合反応について紹介させていただきましたが、今回はRAFT重合反応について紹介いたします。

Boron Molecular社は、RAFT重合反応(Reversible Addition Fragmentation chain Transfer Polymerization、可逆的付加-開裂連鎖移動重合)やアニオン重合反応を使ってお客様のご要望に沿ったポリマーを受託製造すること可能であり、低分子量モノマー1H NMRとGCで、ポリマーはゲル浸透クロマトグラフィー (GPC)で分析することができます。

RAFT重合はCSIRO(オーストラリア連邦科学産業研究機構)が開発した多方面に応用可能な精密ラジカル重合(CRP)です。この技術はポリマー合成に革命をもたらし、工学材料を含む様々な分野で多くの新しい用途が見込める新世代高分子材料を数多く生み出しました。RAFT重合技術を使用することで、構造、分子量、多分散度が正確にコントロールでき、様々な官能基性を持った生成物を得ることができます。これにより特徴のある末端官能基化ポリマーを簡単に製造することができます。RAFTは様々な反応条件や官能基性に対応可能で、現在使用されている一般的なフリーラジカル重合の設備を使用することができます。

Boron Molecular社は、2001年にCSIROから分離独立した会社で、現在もCSIROとは密接な関係を保っており、CSIROが開発した技術を基に様々な製品を市場に送り出しています。RAFT剤に関しても研究用の少容量から商業用バルクまで一貫して製造販売しています。このため新規ポリマーの初期開発から商用化までRAFT重合反応の開発をサポート出来ますので、モノマーからポリマーまでシームレスなスケールアップが可能です。

RAFT重合反応について

RAFT重合は、停止反応が十分に制御されたフリーラジカル付加重合反応です。そのため、モノマーの供給がなくなるまで重合反応は続きます。重合はモノマー(と開始剤)が溶液中に追加されると再開します。 この特性により、形成されるポリマーの大きさ、組成、構造を明確にコントロールできます。

RAFT重合では従来型の処理装置を利用して簡単にスケールアップが可能です。またポリマー研究者にとってもより簡単にポリマーを合成することができるという利点があります。設計した分子量で狭い分子量分布を持ったポリマーを様々なモノマーを使って様々な反応条件のもとで合成可能で、さらなる重合反応も含め、意図的な操作を可能にする反応性のある末端グループを持たせることが可能です。

また以下のような複雑な構造を持つポリマーも合成可能です。

RAFT重合反応では様々なモノマーやモノマー混合物を使用することができます。また溶液、エマルジョン、懸濁重合を含むフリーラジカル重合の全ての形態で使用可能で、バッチ式と連続式で処理可能です。

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