世界的な環境規制の強化の中、世界各国で自動車の電動化が強力に進められています。リチウムイオンバッテリーは、ガソリン車に代わる電気自動車(BEV、HEV、P-HEV)や鉄道などの交通機関の動力源としての実用化は進んできているもののまだその本来の性能を発揮するまでに至っておらず、目標達成にはその性能の大幅な向上が必須とされています。
現在、EV用電池の高エネルギー密度化と急速充放電特性の向上、広い使用温度範囲を実現するために、シリコン系負極材料が注目されています。理論上電気容量は、現在主流のカーボン系負極材料の5~10倍にになるとされており、飛躍的な高容量化が可能です。しかし、充放電の際の体積変化が、2~4倍にもなることから実用化は容易ではありません。
NanoPow社の結晶シリコンはサイズを100nm以下とし体積変化の欠点を除くことに成功しています。